京都新聞 漫画でエコロジー3
③ 2016年 5月13日付
地球にやさしい生活を
人間はごみを造る動物
キャプションに「塵(じん)類の誕生」とあるのは、日本語の言葉あそびです。若い人たちにはなじみのない言葉かもしれませんが、昔は「ごみ」のことを「塵芥(じんかい)」と言っていました。すなわち、塵(ちり)と芥(あくた)です。ここでは、人類ならぬ塵類(ごみを造る生物)が登場しています。
実は、人間以外の生物はごみ(廃棄物)を出しません。生物の排泄物(はいせつぶつ)も死骸もすべて、自然界では微生物等で分解され、循環しています。人間だけが自然界ですぐに循環できない廃棄物(ごみ)を大量に排出しながら生活しているのです。まさに「人間はごみを造る動物である」と言えます。
人間が排出したごみ(例えばプラスチックや化学物質を含む製品)が私たちの生態系(自然環境)に大きな影響を与えていることもよく聞きます。私たちはできるだけ、地球にやさしいエコな製品を選んで生活するように心がけましょう。
(京エコロジーセンター館長)