京都新聞エコロジー5

 ⑤ 2016年 6月10日付

大人類展が開催されないために

 気候変動で絶滅した恐竜

 子供たちに人気の催しに「大恐竜展」があります。様々な恐竜のはく製と骨の模型とともに、発掘された骨の化石が展示されています。2億年前の恐竜たちが活躍した時代の生態系が明らかにされ、地上で大きな気候変動が起こって、氷河期が訪れ、恐竜たちが絶滅したことなどが解説されています。

 われわれ人間(人類)は、現在、その恐竜展を見学して楽しんでるわけですが、さらに時は流れ、人類が滅んで、恐竜の時代が再びやってきたときを描いたのが今回の漫画です。恐竜たちが、「大人類展」を開催し、人類がいかにエネルギーを無駄遣いし、環境を悪化させていったかを、車やエアコンの化石とともに解説しています。

 歴史は繰り返すといわれますが、人類は今まさに「気候変動」という大きな環境問題に立ち向かっています。私たち人間は、何万年後かにこんな「大人類展」が開催されないように、温暖化防止(気候変動防止)のために省エネ活動に励む必要があります。

                    (京エコロジーセンター館長)