京都新聞エコロジー26
㉖ 2017年 4月14日付
海外の生態系 日本が「踏みつけ」
エコロジカル・フットプリントとは、ある集団が消費するすべての資源を生産し、その集団から発生する廃棄物(例えばCO2)を吸収するために必要な土地および水域面積の合計を言います。平たく説明すると、経済の生態系に対する踏みつけ(フットプリント)面積、すなわち私たち人間が生活するためにどれだけの自然環境の量が必要かを、わかりやすく土地の面積等であらわしたものです。
さて、このエコロジカル・フットプリントの値を見ると、日本人は現在1人当たり4.1グローバルヘクタールで、世界の平均1人当たり2.6グローバルヘクタールをはるかに超えています。
世界の人々が日本人と同じレベルの生活をすると、地球が2.3個必要になります。日本は、平均より超過した分のエコロジカルフットプリントを海外に依存しています。すなわち、日本人は海外の生態系を大きく踏みつけて生活を営んでいるのです。私たち日本人はエコロジカル・フットプリントを下げる努力が必要です。
(京エコロジーセンター館長)