京都新聞エコロジー37

「ごみゼロ」の心 京都発で全国へ 

    京都は伝統ある祭りが大変多い街です。お祭りの当日は地元の人はもとより、たくさんの観光客が押しかけてきます。露店なども出て大いににぎわうわけですが、結果的にはたくさんのごみが発生して後始末が大変です。そこで、最近、祇園祭などではリユース食器を活用して可能な限り発生するごみを減らそうとする試みが行われています。京都市の「しまつのこころ条例」でもイベント等でのごみ減らしに力を入れています。

    考えてみますと、伝統のお祭りでは、神輿(みこし)鉾は町内で保管され、毎年リユースされています。提灯や法被なども同様です。従って露店や屋台の食器類も、リユース食器がなじむかも知れません。

    いずれにしても、お祭りのごみゼロ作戦にはお祭りの主催者、露店や屋台の事業者、ごみ処理業者、そして環境NPO、たくさんのボランティアが協力して初めて成し遂げられます。まさにパートナーシップの環境活動です。このような活動が京都発で全国に広がることを期待したいと思います。

              (高月紘・京エコロジーセンター館長)