京都新聞エコロジー50

当事者意識をもつことが重要

 最近は、小学4年生ごろに、社会学習としてごみ処理場を見学する機会を設けている学校が多いようです。そこで子どもたちは、最新鋭の立派な焼却場やリサイクル施設をみて、「すごいな~」「見事に処理され、リサイクルされているな~」と感心するわけですが、果たしてそれが優れたごみ学習といえるでしょうか?

 本当に大切なのは、子どもたちに「私たちはあんなにたくさんのごみを出して生活している」と知ってもらうこと。そして「ごみは、実は地球の貴重な資源やエネルギーからできているので、できるだけ出さないようにする」ということを学んでもらいたのです。

 そのためには、まず子どもたちに「自分たちが毎日ごみを出している」と自覚としてもらうことから始める必要があります。京エコロジーセンターのごみ学習プログラムは、「どんなごみを出したか」を考えてもらうところからは始まります。

 現在の環境問題は私たちのライフスタイルに深く関わるだけに、私たちが当事者意識を持つことがとても重要なのです。

               (高月紘・京エコロジーセンター館長)