京都新聞エコロジー10
⑩ 2016年 8月19日付
リデュース、リユースに力を!
再資源化の限界
ハイムーン氏はこれまでたくさんの漫画を描いてきましたが、この漫画はその中でも最もよく活用されているもの一つです。街にあふれる使い捨て商品を人々が一生懸命回収し、リサイクルして元に戻している状況を示しています。
そんな中で、ある人が蛇口を指さして「元栓を閉めたほうが早道ではないか?」と叫んでいます。まさに「そのとおり」であり、蛇口を開きっぱなしで、あふれくる品物をいくら元に戻しても状況はよくなりません。
最近、日本の社会ではリサイクルはかなり定着しましたが、リサイクルだけでは廃棄物問題は解決できません。
やはり上流対策が必要なのです。すなわち、廃棄物の発生そのものをコントロールすることが求められているのです。その意味で、現在、京都市が進めている「しまつのこころ条例」では、リサイクルよりリデュース(発生抑制)やリユース(再使用)に力をいれています。
どうか、皆さんも、リデュースとリユースでごみの減量に取り組んでください。
(京エコロジーセンター館長)