京都新聞エコロジー 55

バイオマスを原材料にごみ袋

京都市環境政策局の広報によりますと、この7月から家庭ごみの有料指定袋にバイオマスポリエチレンを活用するそうです。

従来のポリエチレンは石油から生成されていましたが、バイオマスポリエチレンはサトウキビの食べられない部分などから生成されたものです。すなわち、バイオマス(再生可能な有機性資源)が原材料なので、地球温暖化の原因となる化石燃料由来のCO2の発生を抑えることができます。

最初の段階はバイオマスポリエチレンの混合率を10%でスタートしますが、それでも年間のCO2の排出量は約500トン削減できると、京都市は試算しています。

政令都市のごみ袋でバイオマスを活用してCO2の排出量を削減する試みは、京都市が全国で初めてのようです。このように、温暖化防止のために脱炭素社会を目指す取り組みがいろいろと始まることに期待したいと思います。

京都市の家庭ごみ袋に、今回のイラストのような「バイオマスこごみちゃん」のキャラクター=右下=が登場してきたら、環境に優しいごみ袋だと思ってください。

 

                      (高月紘・京エコロジーセンター館長)