ゴミック優秀作2*-3ベルリンの壁(2-94)
ベルリンの壁が崩壊した1989年に描いた漫画である。当時は、廃棄物分野ではまだ、拡大生産者責任などの概念は普及しておらず、適正処理困難物をどうすればよいかの議論がなされていた。消費者がいったん購入したものはすべて消費者の負担で、すなわち税金で自治体が処理する仕組みの下で、処理が困難なものを次々市場に流入させる事業者に対して、しだいに「造りっぱなし、売りっぱなしは怪しからん」との声が出始め、何とか生産者側の壁に穴が開けられないかと、デポジット制度の導入など検討していた頃の作品である。