京都新聞エコロジー20

⑳ 2017年 1月13日付

 環境負荷に 強い当事者意識を

「エコ」思ってはいるけれど・・・

 環境問題の大切さがマスコミ等で取り上げられるようになって、多くの人たちが頭の中では「エコな行動をとるべきである」と意識しています。でも、実際の行動はというと、相変わらず、便利さを優先しています。

 例えば、ごみは「ちゃんと分別してリサイクルに」と思っているのに、実際は面倒くさいので分別せずに出したり、「近くだから自転車で」と思っていても、やはり便利なマイカーで出かけたりしてしまう。

 このように意識と行動がうまくつながらないことを防ぎ、意識を行動に結び付けることが環境教育・環境学習の重要なテーマです。

 今はやりのアクティブ・ラーニングではないですが、学習者に、まずエコ行動を通して、自分たちの行動がいかに環境負荷に関与しているかを強く意識してもらうことから始めなくてはなりません。すなわち、環境問題は自分たちが引き起こしているのだという当事者意識を持ってもらうことが重要なのです。

                         (京エコロジーセンター館長)