京都新聞エコロジー23

㉓ 2017年 2月24日付

外国の貴重な資源 大量消費

バーチャルウオーター

 いわゆるバーチャルウオーター(仮想水)をイラストで説明しました。バーチャルウオーターとは、農産物・畜産物の生産に要した水の量を、農産物・畜産物の輸出入に伴って売買していると、とらえたものです。

 日本は特に、農産物をたくさん輸入しているので、それに伴っていかに多くの水を海外から輸入しているかを知っておく必要があります。日本は比較的水に恵まれた国ですが、外国では水は大変貴重な資源です。その水を、日本は目に見えないですが(まさにバーチャル)大量に消費しているのです。国内で農産物の生産に使われる水量とほぼ同量とされています。

 身近な食べ物にこのバーチャルウオーターを当てはめてみると、ハンバーガー1個で1000リットル、牛丼1杯で1900リットルの水が必要になります。日ごろ、私たちは何気なく食事をしていますが、時にはその食料を供給してくれた水に思いをはせ、感謝していただきましょう。

                         (京エコロジーセンター館長)