京都新聞エコロジー6
⑥ 2016年 6月24日付
誤食、呼吸 海の生物に影響
漂うプラスチックごみ
夏になると、海に行く機会も多くなります。皆さんは、海水浴場の海辺にプラスチックなどのごみが散乱しているのを目にしたことがありませんか?
実は、海におけるプラスチックごみの問題はしだいに深刻な問題になってきています。特に自然保護グループから海洋に漂うプラスチックを誤って食べて死亡する海洋動物が多くなっていると報告されています。
また、最近では、海水中に漂う微細なプラスチック(マイクロプラスチックと呼ばれる5mm以下のプラスチック片)が海の生態系に大きな影響を与えているとの報告が多くなされています。マイクロプラスチックに有害な化学物質が付着し、それを体内に取り込んだ海洋生物に大きな影響を与えているようです。たとえ最初は大きなプラスチックごみ(発泡スチロールやペットボトル)でも海洋で光分解し波にもまれて小片になるのです。
どうか、皆さんも海にプラスチックごみを捨てないでください。
(京エコロジーセンター館長)