京都新聞エコロジー 41

歩行者に配慮の都市計画を

私の漫画はインターネットを通じて海外にも発信していますが、好評だったのが今回の漫画です。日本では歩道橋のある道路は当たり前の風景になっていますが、足の悪い人や車いすの人にとっては歩道橋の階段は大きなバリアーです。

考えてみれば、人間が移動する時、なぜ車を優先させる必要が」あるのでしょうか? もっと歩行者に配慮した道路設計がなされるべきではないでしょうか。そんな思いを込めた漫画です。

ヨーロッパの街では、街中にあまり車が乗り入れられないような工夫がなされています。いわゆる、パークアンドライドと呼ばれる方式で、郊外までは車で来ることができますが、街中は公共交通を利用するか、歩くかの手段で移動するルールです。

京都でも「歩く街」を目指していろいろな取り組みがなされていますが、四条通の車道を狭くしただけで、車を利用する側からはブーイングです。しかし、京都はますます増える観光客に対しても、車ありきの都市計画はやはり見直すべきだと思います。

               (高月紘・京エコロジーセンター館長)