京都新聞エコロジー 42

貧困や人権も学び ESD推進

環境をよくするためには、環境教育・学習が大切であることはいうまでもありません。しかし、環境だけが良くなっても、私たちの最終目標である「持続可能な社会」において、紛争や差別などがあっては望ましい社会とは言えません。

そこで、最近ではESD(持続可能な開発のための教育)が注目されています。 

ESDでは、環境だけでなく、貧困、人権、平和、開発などの課題についても学習し、一人ひとりが自分にできることを実践していくことが求められています。

ESDの学習や活動に関してはユネスコ(国連教育科学文化機関)が力を入れており、世界中でユネスコスクール(国際理解教育実践校)を展開し、その中でESD を推進しています。

 ユネスコスクールには小学校から大学まで幅広く参加し、現在、世界で約1万校、日本でも1千校が加入しています。これからは、環境教育・学習を進める上で、ESDの視点が欠かせないと思います。

            (高月紘・京エコロジーセンター館長)